戀の矢
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祈年祭のさむき夕、
羽ある神の子狙ひ得しや、
戀の矢心臟に傷を穿ち、
疼みにこらへで吾ぞ病める。
弱胸わづらふ、何によりて
暫の間なりとも休らふべき。
かなしき調を口に誦して、
みづから慰むつらきものぞ。
懸想と詩歌とさかづきとを、
いづれは劣らぬ若人への
天つ御饗とは誰かいふや。
苺は熟して市に入れど、
吟身いまなほ愁帶びて
わが詩は宴會の興にのらず。
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