野菊の歌へる
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咲きいでて今日しも七日、
野茨の莿にしまじる
うまれ拙な。
つまどひの京をんな鷸、
黄脚踏む下にも折れて、
莖葉かがむ。
神無月、入日の淡さ、
しくしくと光はにじむ、
臂の痛み。
彼處、いま花はひからび、
香は朽ちて、老がれ鳴るや、
河原よもぎ。
ここに、また根は覆へり、
亂り尾の苦參こそ寢れ、
腕だるに。
草絡み、落葉の反に、
熟白英、――ぬる火の雫、――
實こそつゆれ。
今はとて、占野の歌女
蟋蟀は、絃をゆるめて
入るや、培土。
寂しさは墓のふかみに、
あな聞きぬ、『宿世』の脚の
忍びありき。
歸依の根を延けばや下に、
戰慄の今はも、阿摩へ
かへる心地。
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