落穗拾ひ

薄田泣菫

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葉は落ちぬ、 小野の榛の木、 灰いろの 影のただよひ 落穗ひろひ、―― かなしびは たゆげに動く。 尋めあゆむ 『きのふ』の落穗、 ひろひしは 唯粃實のみ。 おちぼひろひ、―― とみかうみ かつ涙ぐむ。 今日もはた 南へ、海を、 夢の鳥 かへりぬ、ひとつ。 おちぼひろひ、―― うらびれて わが世は寂びぬ。 初冬の 日はわびしげに、 われとわが 世を傷ぶかに。 おちぼひろひ、―― 見入りては また涙ぐむ。

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