大原女

薄田泣菫

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行へ語れな、大原女、 齒朶の籠には何盛れる、 京の旅人渇けるに、 木の實しあらば與へずや。 君が跡ゆく尨犬の 名は「斑」とかや、善き名なり、 斑も木かげの欲しと見る、 しばしやすらへ、なう少女。 籠を木にかけ、野に伏して 鄙歌優にうたひなば、 都女の數寄こむる 鬢の風情をかたらまし。

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