をとめごころ(『白羊宮』収録)

薄田泣菫

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一 黄金覆盆子は葉がくれに、 眼うるみて泣きぬれぬ。 青水無月の朝野にも、 嘆きはありや、わが如く。 二 幸も、希望も、やすらひも、 海のあなたに徃き消えつ。 この世はあまりか廣くて、 をとめ心はありわびぬ。 三 朝踐む風のささやきに、 覆盆子のまみは耀きぬ。 神はをとめを路しばの 片葉とだにも見給はじ。

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