Ⅴ また落葉林で

立原道造

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いつの間に もう秋! 昨日は 夏だつた……おだやかな陽気な 陽ざしが 林のなかに ざわめいてゐる ひとところ 草の葉のゆれるあたりに おまへが私のところからかへつて行つたときに あのあたりには うすい紫の花が咲いてゐた そしていま おまへは 告げてよこす 私らは別離に耐へることが出来る と 澄んだ空に 大きなひびきが 鳴りわたる 出発のやうに 私は雲を見る 私はとほい山脈を見る おまへは雲を見る おまへはとほい山脈を見る しかしすでに 離れはじめた ふたつの眼ざし…… かへつて来て みたす日は いつかへり来る?

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