鷺の歌
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ほのぐらき黄金隱沼、
骨蓬の白くさけるに、
靜かなる鷺の羽風は
徐に影を落しぬ。
水の面に影は漂ひ、
廣ごりて、ころもに似たり。
天なるや、鳥の通路、
羽ばたきの音もたえだえ。
漁子のいと賢しらに
清らなる網をうてども、
空翔ける奇しき翼の
おとなひをゆめだにしらず。
また知らず日に夜をつぎて
溝のうち泥土の底
欝憂の網に待つもの
久方の光に飛ぶを。
ボドレエルにほのめき、ヹルレエヌに現はれたる詩風はこゝに至りて、終に象徴詩の新體を成したり。此「鷺の歌」以下、「嗟嘆」に至るまでの詩は多少皆象徴詩の風格を具ふ。
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