愁のむろ
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胸にある青き愁よ、
さいはひを求めてやまず、
よよと泣く月の光に
夢青く力無けれど。
この青き愁の室に
さしよりて透見をすれば、
ぐらす戸の緑のあなた、
月を浴び、玻璃に覆はれ、
生ひ繁る葉もの、花もの、
夢の如く、不動に立ちて
宵よひは、忘我の影を
愛執の薔薇におとす。
水は、はた、ゆるく噴きいで、
薄曇る不斷の息に、
月影と空とをまぜて、
夢の如く節もかはらず。
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