日和
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とうさんの商賣はなんだときくと
ひつぱつてゆくんだと彼女は云つた
おまはりさんなのかと思つてゐると
ひつぱつてゆくんだがうちのとうさんは人夫ではないよと彼女は云つた
ひつぱつてゆくんだが人夫ではない
おまはりさんでもなかつたのか
いつたいなんの商賣なんだときくと
人夫を多勢ひつぱつてゆくんだと云ふ
けれども彼女のとうさんは線路の傍に立つてゐて
人夫達のするしごとを
見てゐるだけだと彼女は云つた
人夫のかんとくさんだらうと云ふと
身悶えしながら彼女は云つた
おまへもうちのとうさんに
職を見つけてもらへと云つた
だまつてゐると
話をしろと云ひ
話をするとする話をもぎとつて
すぐに彼女は挑んで來る
どうせ職ならいつでもほしくなるやうにと僕のおなかはいつでもすいてゐるのだが
男みたいな女を
こひびとなんかにしてしまつたこのことばかりは生れてはじめてのこと
おまへとはなんだいと呶鳴つてやれば
おまへのことだよなんだいと云ひ
女のくせになんだいと呶鳴つたら
るんぺんのくせになんだいと來た
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