かれの戦死
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風のたよりにかれの
戦死をぼくは耳にしたのだが
まぐれあたりの
弾丸よりも
むしろ敗戦そのことのなかに
かれの自決の血煙をおもいうかべた
かれはふだん
ぼくなどのことを
おどかすのではなかったのだが
大君の詩という詩集を出したり
あるいはまた
ぼくなどのことを
なめてまるめるのでもなかったのだが
天皇は詩だと叫んだりしていたので
愛刀にそそのかされての
自害なのではあるまいか
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