汽車
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汽車はその発着に定刻があるのだ
定刻は即ち約束の筈なのだが
発車はたびたび遅れ
その到着もまた
遅れることたびたびなのだ
人々はそのためにそこに蹲まり
あちらに立ちつくしここにはしゃがみ
腕組みをしたり顎をなでたり
あくびをしながら重たくたむろして
遅れた約束を待ちつづけた
しかし科学的なこの車でも
非科学的な車なのか
遅れることによってはたびたび
約束を破りはするのだが
遅れることによって
約束を果したためしがないのだ
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