鮪に鰯

山之口貘

タグを編集・提案

作品の主題・モチーフなど、対象に固有の情報を登録してください。年代・形式・表記・文学運動などの共通分類は登録できません。会員タグの追加と、正式タグの削除は、5人の支持で自動反映されます。

ログインするとタグの追加・削除を提案できます。

鮪の刺身を食いたくなったと 人間みたいなことを女房が言った 言われてみるとついぼくも人間めいて 鮪の刺身を夢みかけるのだが 死んでもよければ勝手に食えと ぼくは腹だちまぎれに言ったのだ 女房はぷいと横むいてしまったのだが 亭主も女房も互に鮪なのであって 地球の上はみんな鮪なのだ 鮪は原爆を憎み 水爆にはまた脅やかされて 腹立ちまぎれに現代を生きているのだ ある日ぼくは食膳をのぞいて ビキニの灰をかぶっていると言った 女房は箸を逆さに持ちかえると 焦げた鰯のその頭をこづいて 火鉢の灰だとつぶやいたのだ

ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。

批評・感想 0

作品の表現や構成を検討し、根拠を示しながら評価・講評する場所です。

まだ批評・講評はありません。

鮪に鰯の談話

疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。

まだ投稿はありません。

話題を投稿する

鮪に鰯に寄せられた作品

詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。

まだ投稿はありません。

この詩に作品を寄せる