月見草談議

山之口貘

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昼間の明るいうちは眼をつむり 昨日の花もみすぼらしげに 萎びてねじれたほそい首を垂れ いまが真夜なかみたいな風情をして 陽の照るなかをうつらうつら 夢から夢を追っているのだ やがて日暮れになると朝が来たみたいに 露の気配でめをさますのか ぽっかりと蕾をひらいて身ぶるいし 身ぶるいをしてはぽっかりと 黄色い蕾をひらくのだが 真夜なかともなれば一斉にめざめていて 真昼顔して生きる草なのだ ぼくはそれでその月見草のことを 梟みたいな奴だと云うのだが うちの娘に云わせると パパみたいな奴なんだそうな

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