殯宮

横瀬夜雨

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東の海に出づる日は 西なる山に沒るれど 沒れぬ光は天雲の 五百重の遠に射渡るを 虚しき空に紅の 霞流るゝ沙の上 丘の高きに石を敷いて 築きし墓は荒れにたれ 獵矢手挾み鹿追ふと 森に落しけむ久米の子が 耳朶に懸けし金の 鐶は雨に腐されて 丹を頬に粉りし未通女子の 文ある袖も黒髮と 殯の宮に歛めしより 千年の土となりにけり 櫻が下の曙に 春の旅こそ終りけめ 秋は如何なる風吹きて 露より霜と結ぶらむ 行けども行けども歸らざる 人を送りて野は青く 野は青くして亂れ飛ぶ 花の行方は幻の   ~~~~~~~

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