ひるまへ
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てれ、れん、れんと鳴り出した。
つて、れん、れんと鳴り出した。
それは傴僂のマンドリン、
昼まへに来るマンドリン
歌もうたやるマンドリン。
窓の硝子に寄つたれば、
白いレエスの冷たさよ。
お城の壁に紅葉した、
蔦の葉のよな襟かざり。
上を見上げる襟かざり。
ちり、りん、りんと一スウの
小い銅貨が敷石の
上で立てたる走り泣き。
初めのお客は誰れであろ、
わたしも投げてやりませう。
今朝の夜明の四時過ぎに、
誰れかとしたる喧嘩から、
ずつと泣いてたお隣の、
夫人の顔をちよいと見た。
向うもわたしをちよいと見た。
思はず髪を引き入れた、
白い四階の窓口へ、
(巴里は今日も薄曇り)
湿つた金薄を撒くやうに、
アカシヤの葉が散りかかる。
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