ノオトル・ダアム
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ああ巴里の大寺院ノオトル・ダアムよ、
年経しカテドラルの姿は
いと厳かに、古けれど、
その鐘楼の鐘こそは
万代に腐らぬ金銅の質を有ちて、
混沌の蔓の最先にわななく
青き神秘の花として開き、
チン、カン、チン、カンと鳴る音は
爽かに清める、
劇しき、力強き、
併せて新しき匂ひを
「時」の動脈に注しながら、
「時」の血を火の如く逸ませ、
洪水の如く跳らせ、
常に朝の如く若返らせ、
はた、休む間なく進ましむ。
その響につれて
塔の上より降る鳥の群あり、
人は恐らく、そを
森の梢より風に散る
秋の木の葉と見ん。
我は馬車、自動車、オムニブスの込合ふサン・ミツセルの橋に立ちつつ、
端なく我胸に砕け入る
黄金の太陽の片と見て戦けり。
その刹那、わが目に映る巴里の明るさ、
否、全宇宙の明るさ。
そは目眩めく光明遍照の大海にして、
微塵もまた玉の如く光りながら波打ち、
我も人も
皆輝く魚として泳ぎ行きぬ。
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