(『晶子詩篇全集』収録・同題第1篇)

与謝野晶子

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わが恋を人問ひ給ふ。 わが恋を如何に答へん、 譬ふれば小き塔なり、 礎に二人の命、 真柱に愛を立てつつ、 層ごとに学と芸術、 汗と血を塗りて固めぬ。 塔は是れ無極の塔、 更に積み、更に重ねて、 世の風と雨に当らん。 猶卑し、今立つ所、 猶狭し、今見る所、 天つ日も多くは射さず、 寒きこと二月の如し。 頼めるは、微なれども 唯だ一つ内なる光。

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