白樺

与謝野晶子

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冬枯の裾野に ひともと しら樺の木は光る。 その葉は落ち尽して、 白き生身を 女性の如く 師走の風に曝し、 何を祈るや、独り 双手を空に張る。 日は今、遥かに低き うす紫の 遠山に沈み去り、 その余光の中に、 しら樺の木は 悲しき殉教者の血を、 その胸より、 たらたらと 落葉の上に流す。

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