たんぽぽの穂

与謝野晶子

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うすずみ色の梅雨空に、 屋根の上から、ふわふわと たんぽぽの穂が白く散る。 ※と笑ひを失つた 老いた世界の肌皮が 枯れて剥がれて落ちるのか。 たんぽぽの穂の散るままに、 ちらと滑稽けた骸骨が 前に踊つて消えて行く。 何か心の無かるべき。 ほつと気息をばつきながら 思ひあまりて散るならん、 梅雨の晴間の屋根の草。

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