強き友
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海を渡らん我が友へ、
別れを述べに行きし時、
客室の椅子をいと※き、
涙に我れの濡らしてき。
老いたる寡婦の悲みが、
別離の情に誘はれし、
不覚の態と恥ぢたりき、
友の客室の我が涙。
死ぬは期したることなれば、
重い病になりしとて、
強き心の我が友を、
殊更思ふこともなし。
世のもてなしの礼なさが、
著はになりて見えし時、
病に障りあらすなと、
惑へる子等を我れは見ぬ。
一年まへの真夏の日、
旅立つ友に流したる、
涙のこころやうやくに、
悟るを得たり、わが友よ。
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