春の芽生
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私は私の腐蝕した肉體にさよならをした
そしてあたらしくできあがつた胴體からは
あたらしい手足の芽生が生えた
それらはじつにちつぽけな
あるかないかも知れないぐらゐの芽生の子供たちだ
それがこんな麗らかの春の日になり
からだ中でぴよぴよと鳴いてゐる
かはいらしい手足の芽生たちが
さよなら、さよなら、さよなら、と言つてゐる。
おおいとしげな私の新芽よ
はちきれる細胞よ
いま過去のいつさいのものに別れを告げ
ずゐぶん愉快になり
太陽のきらきらする芝生の上で
なまあたらしい人間の皮膚の上で
てんでに春のぽるかを踊るときだ。
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