緑色の笛
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この黄昏の野原のなかを
耳のながい象たちがぞろりぞろりと歩いてゐる。
黄色い夕月が風にゆらいで
あちこちに帽子のやうな草つぱがひらひらする。
さびしいですか お孃さん!
ここに小さな笛があつて その音色は澄んだ緑です。
やさしく歌口をお吹きなさい
とうめいなる空にふるへて
あなたの蜃氣樓をよびよせなさい
思慕のはるかな海の方から
ひとつの幻像がしだいにちかづいてくるやうだ。
それはくびのない猫のやうで 墓場の草影にふらふらする
いつそこんな悲しい暮景の中で 私は死んでしまひたいのです。お孃さん!
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