白い月
本文の表示
はげしいむし歯のいたみから、
ふくれあがつた頬つぺたをかかへながら、
わたしは棗の木の下を掘つてゐた、
なにかの草の種を蒔かうとして、
きやしやの指を泥だらけにしながら、
つめたい地べたを掘つくりかへした、
ああ、わたしはそれをおぼえてゐる、
うすらさむい日のくれがたに、
まあたらしい穴の下で、
ちろ、ちろ、とみみずがうごいてゐた、
そのとき低い建物のうしろから、
まつしろい女の耳を、
つるつるとなでるやうに月があがつた、
月があがつた。
幼童思慕詩篇
ログインすると、お気に入り登録や選集への追加ができます。
ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。
白い月の談話
疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。
まだ投稿はありません。
白い月に寄せられた作品
詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。
まだ投稿はありません。
批評・感想 0
作品から読み取ったことや、自分の中に生まれた感覚をまとまった文章で残す場所です。
まだ解釈・感想はありません。
ログインすると解釈・感想を書けます。