(『月に吠える』収録・同題第2篇)

萩原朔太郎

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光る地面に竹が生え、 青竹が生え、 地下には竹の根が生え、 根がしだいにほそらみ、 根の先より繊毛が生え、 かすかにけぶる繊毛が生え、 かすかにふるえ。 かたき地面に竹が生え、 地上にするどく竹が生え、 まつしぐらに竹が生え、 凍れる節節りんりんと、 青空のもとに竹が生え、 竹、竹、竹が生え。       ○ みよすべての罪はしるされたり、 されどすべては我にあらざりき、 まことにわれに現はれしは、 かげなき青き炎の幻影のみ、 雪の上に消えさる哀傷の幽霊のみ、 ああかかる日のせつなる懺悔をも何かせむ、 すべては青きほのほの幻影のみ。

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