青野花草
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野路は戀路にあらねども
野草は熱きあくがれに
みどりの夢のそのいきの
はげしく深き夏の野べ
かなたに消ゆる世のかげの
みだれはここにをさまりて
青野花草日にとくる
白銀の音に似たりけり
光は高き洪水に
この時ひとりただよへば
聲も傳へぬ深海の
小舟の身こそをかしけれ
かしこ港やいと清き
おもひぞ泊つる青葉かげ
かしこ盡きせぬ眞珠を
さぐるもよしや野のいづみ
戀ぢは野ぢにあらねども
なやみの草の夏しげき
かげにもなどや靜けさの
よろこび深き夢のなからむ
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