赤い木太刀

北原白秋

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赤い木太刀をかつぎつつ、 JOHN はしくしく泣いてゆく。 水天宮のお祭が なぜにこんなにかなしかろ。 悲しいことはなけれども、 行儀ただしく、人なみに 御輿のあとに從へば、 金の小鳥のヒラヒラが なぜか、こころをそそのかす。 街は五月の入日どき、 覗き眼鏡がとりどりに 店をひろぐるそのなかを、 赤い木太刀をかつぎつつ、 JOHN はしくしく泣いてゆく。

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