蜩の歌
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蜩の啼き連るるなり。二つなり。啼き連るるなり。その二つ啼きやめばまた、こなたより啼きしきるなり。ただ一つ啼きしきるなり。孟宗の片日射なり。山松の遠日射なり。かなたには輝りきらふ海、こなたにはわたる山霧、山ぎりに山の施餓鬼のほとほとに果つる頃なり。金色に秋の日射の斜なし澄みとほる中、蜩は啼きしきるなり。急き急きて啼き刻むなり。二つ啼き、一つ啼き、また、こもごもに啼き速むなり。
蜩が二つ啼きまた一つがこもごもに
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