沼べり

北原白秋

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わたしは眺めてゆく、沼べりの葦のさびれを。 刈り残しの乏しい穂さきを。 わたしの小舟は帆を張つたが、また、 櫓に代へ棹に代へたりした。 雨は雨でもこぬかのしめりで、 風は風でも冬とはちがふ。 放け棄ての火も水ぎはを伝へば ざんざら真菰も青みそめてる。 ああ、旅だ、 時には心もひきしまるが、また、 笑に代へ、親しみに代へたりして。――

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