水面

北原白秋

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ゆふべとなればちりかかる 柳の花粉のうすあかり、 そのかげに透く水面こそ けふも *Ongo の眼つきすれ。 またなく病めるおももちの 君がこころにあまゆれば、 渦のひとつは色變えて 生膽取の眼を見せつ。 恐れてまたも凝視むれば 銀の *Benjo のいろとなり、 ハーモニカとなり、櫂となり、 またもかの兒の眼となりぬ。 柳の花のちりかかる 樋のほとりのやんま釣り、 ひとりつかれて水面に 薄くあまゆるわがこころ。 Ongo. 良家の娘、小さき令孃。柳河語。 Benjo. 肌薄く、紅く青き銀光を放つ魚、小さし。同上。

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