荒天薄暮

三好達治

タグを編集・提案

作品の主題・モチーフなど、対象に固有の情報を登録してください。年代・形式・表記・文学運動などの共通分類は登録できません。会員タグの追加と、正式タグの削除は、5人の支持で自動反映されます。

ログインするとタグの追加・削除を提案できます。

天荒れて日暮れ 沖に扁舟を見ず 餘光散じ消え かの姿貧しき燈臺に 淡紅の瞳かなしく點じたり 晩鴉波にひくく みな聲なく飛び あわただしく羽うちいそぐ さは何に逐はるるものぞ 慘たる薄暮の遠景に されどなほ塒あるものは幸なるかな 天また昏く 雲また疾し 彼方町の家並は窓をとぢ 煤煙の風に飛ぶだになし 長橋むなしく架し 車馬影絶え 松並木遠く煙れり ――景や寂寞を極めたるかな 帆檣半ば折れ 舷赤く錆びたるは何の船ならむ 錨重く河口に投じ 折ふしにものうき機關の叫びを放てり まことにこれ戰ひやぶれし國のはて 波浪突堤を沒し 飛沫しきりに白く揚れども 四邊に人語を聞かず ただ離々として艸枯れて砂にわななき われひとりここに杖を揮ひ 悲歌し感傷をほしいままにす

ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。

批評・感想 0

作品から読み取ったことや、自分の中に生まれた感覚をまとまった文章で残す場所です。

まだ解釈・感想はありません。

荒天薄暮の談話

疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。

まだ投稿はありません。

話題を投稿する

荒天薄暮に寄せられた作品

詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。

まだ投稿はありません。

この詩に作品を寄せる