水光微茫

三好達治

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堤遠く 水光ほのかなり 城ありてこれに臨めり 歳晩れて日の落つはやく 扁舟人を渡すもの一たび 艪のこゑしめやかに稜廓にしたがひ去りぬ 水ゆらぎ蘆動き 水禽出づ 松老いて傾きたる 天低うしてその影黒くさしいでぬ かくありて雲沈み 萬象あまねく墨を溶いて 沈默して語らざるのみ 我れは薄暮の客たまたまここに過るもの 問ふなかれ何の心と かの一兩鳧羽うちて天にあがる…… 叱叱 しばらく人語を假らざれとなり

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