淺草公園のなかにある寺
本文の表示
公園の池にそうて
昆蟲館や水族館のある通りに向つたところに
何といふ寺かしらないが
こんもりと緑深く陰氣に靜まつた石の塀がある
その内部が非常にしづかで尼寺のやうな感じがする
活動館や食ひ物屋や露店にはさまれたこの寺だけは
まつたく公園の空氣にふれないでゐるやうだ
ジヤンバルジヤンが少女コゼツトを連れ込んだ尼寺みたいな氣がする
石の塀が苔蒸してあをあをしてゐる
そこを通るたびに一種の空想を刺戟させられる
とかげか何かのやうに
つるりと石の塀を乘り越えてみたくなる
塀のうちになんだか尼さんのやうなものが居るやうだ
それでなくとも何か特別の女がそこに居るやうな氣がする
ログインすると、お気に入り登録や選集への追加ができます。
ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。
淺草公園のなかにある寺の談話
疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。
まだ投稿はありません。
淺草公園のなかにある寺に寄せられた作品
詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。
まだ投稿はありません。
批評・感想 0
作品の表現や構成を検討し、根拠を示しながら評価・講評する場所です。
まだ批評・講評はありません。
ログインすると批評・講評を書けます。