最勝院自性童子

室生犀星

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朝日のうつれる、 みどりのかげさせる障子のうちに、 ねむりふかく居しなれ。 庭よりその部屋をさしのぞくに 白き肌せる時計のみ音しづかにかかり なに人もとどまりあらず。 きのふ乳母ぐるま買はんとおもひ よこはまにも行かば形やさしきを得んと 立ちあがりしわれなるに なに人もなき部屋にさす朝日のみあかるく ひとつの影だにもなき。

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