頸をくくられる者の歓び
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指をおもうてゐるわたしは
ふるへる わたしの髪の毛をたかくよぢのぼらせて、
げらげらする怪鳥の寝声をまねきよせる。
ふくふくと なほしめやかに香気をふくんで霧のやうにいきりたつ
あなたの ゆびのなぐさみのために、
この 月の沼によどむやうな わたしのほのじろい頸をしめくくつてください。
わたしは 吐息に吐息をかさねて、
あなたのまぼろしのまへに さまざまの死のすがたをゆめみる。
あつたかい ゆらゆらする蛇のやうに なめらかに やさしく
あなたの美しい指で わたしの頸をめぐらしてください。
わたしの頸は 幽霊船のやうにのたりのたりとして とほざかり、
あなたの きよらかなたましひのなかにかくれる。
日毎に そのはれやかに陰気な指をわたしにたはむれる
さかりの花のやうにまぶしく あたらしい恋人よ、
わたしの頸に あなたの うれはしいおぼろの指をまいてください。
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