躁忙
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ひややかな火のほとりをとぶ虫のやうに
くるくるといらだち、をののき、おびえつつ、さわがしい私よ
野をかける仔牛のおどろき、
あかくもえあがる雲の真下に慟哭をつつんでかける毛なみのうつくしい仔牛のむれ。
鉤を産む風は輝く宝石のごとく私をおさへてうごかさない。
底のない、幽谷の闇の曙にめざめて偉大なる茫漠の胞衣をむかへる。
つよい海風のやうに烈しい身づくろひした接吻をのぞんでも、
すべて手だてなきものは欺騙者の香餌である。
わたしの躁忙は海の底に
さわがしい太鼓をならしてゐる。
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