美しき冷感

佐藤惣之助

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障子をからからと開け放ち さて水無月の灯を膝のほとりに引きよせて 宵の色こめたる野の面にふれよ 走る灯のはてはもうろうたる水となり しつとりと藍いろの闇は獨座の裾をめぐる あたらしき家の香を喜べ、私よ 傾けるオリオン星は肩のほとりに火花を與へ ほのぼのもゆる庭のヂキタリスの影をはしる おおこのひろびろとして、身にしみわたる うつくしき我が宵の冷感!

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