泣いてゆく子供

千家元麿

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原の隅を 二人の小供が泣いて行く 喧嘩した二人が 同じ樣に泣いて 晝間のふくろのやうに煩さく、苦るしく 泣いては止め 止めては泣き 何がそんなに悲しいのか 急につまら無くなつたのか 仲善く日當で遊んで居たのに 二人とも同じ方へ 一人が先きになり 一人が後になり どつちが、いゝのか惡いのか どつちも同じ位に泣いて 晝間のふくろのやうに煩さく、苦るしく、むし暑く 一人が泣くと止めた方が思ひ出した樣に泣き初め まるで呼び交はし乍ら かけ出しもしないで、ゆつくりと だん/\遠ざかつてゆく あとからゾロ/\泣かない小供がつまらな相に、 皆んなとむらひでも送る樣に 默つてついてゆく 原の隅の小さな家の窓が開いて 女が首を出して何か云つた 泣き聲に向つて。 (三月二十八日)

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