小供

千家元麿

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自分の小供は可愛相な程御世話燒きだ。 猫に袋をかぶしたり、ふろしきを冠せると すぐとつてやらずにはゐられない 一生懸命になつてとらうとする とれないと泣き出す とつてしまつて猫を見ると非常に喜んで笑ふ。 今日も襖の明いて居たのを妻にしめさせると、 それが小供には氣に入らなかつた。 で又襖を明けさせた。 今度は自分で明けさせたと思つて? 泣き出した。 それが胸の中から一生懸命である。 氣にして居るのだ。 本能的にするのだ。 變つた事が恐いのだ。 危險な事が嫌ひなのだ。そのまゝ無邪氣な事が好きなのだ。 自分の小供は生れて未だ一年になつた許りだ。 小供は實に潔白だ。いゝ加減な事が嫌ひである。 小供の氣に向かない事をさせるのは惡いと思ふ。 可愛相だ。大變心配する。 かう云ふ氣性を失はないで育つてくれると面白いと思ふ。 然し餘り可愛相な氣もする。 (一七、九、八)

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