めぐり逢ふ君やいくたび

島崎藤村

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めぐり逢ふ君やいくたび あぢきなき夜を日にかへす 吾命暗の谷間も 君あれば戀のあけぼの 樹の枝に琴は懸けねど 朝風の來て彈くごとく 面影に君はうつりて 吾胸を靜かに渡る 雲迷ふ身のわづらひも 紅の色に微笑み 流れつゝ冷ゆる涙も いと熱き思を宿す 知らざりし道の開けて 大空は今光なり もろともにしばしたゝずみ 新しき眺めに入らむ

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