夏の白晝
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野苺の葉がくれ光よけて、
蜥蜴も眠れる夏の眞晝、
靜かに南の窓にもたれ、
黒髮ながきを思ひ慕ふ。
をりから草笛ゆるに響き、
野山のしらべの聞ゆるにぞ、
つひにはこらへず庭におりて、
木闇の小路に隱れ入りぬ。
ああ野の小羊水を飮むと、
ぬるめる流れに走る頃を、
似つや戀ふる身は心かはき、
君があたりへとあくがれ寄る。
若きぞ悲しや、うらぶれては、
心なぐさむる術もしらね。
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