妹へおくる手紙

山之口貘

タグを編集・提案

作品の主題・モチーフなど、対象に固有の情報を登録してください。年代・形式・表記・文学運動などの共通分類は登録できません。会員タグの追加と、正式タグの削除は、5人の支持で自動反映されます。

ログインするとタグの追加・削除を提案できます。

なんといふ妹なんだらう 兄さんはきつと成功なさると信じてゐます とか 兄さんはいま東京のどこにゐるのでせう とか ひとづてによこしたその音信のなかに 妹の眼をかんじながら 僕もまた 六、七年振りに手紙を書かうとはするのです この兄さんは 成功しようかどうしようか結婚でもしたいと思ふのです そんなことは書けないのです 東京にゐて兄さんは犬のやうにものほしげな顏してゐます そんなことも書かないのです 兄さんは 住所不定なのです とはますます書けないのです 如實的な一切を書けなくなつて とひつめられてゐるかのやうに身動きも出來なくなつてしまひ 滿身の力をこめてやつとのおもひで書いたのです ミナゲンキカ と 書いたのです

ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。

批評・感想 0

作品の表現や構成を検討し、根拠を示しながら評価・講評する場所です。

まだ批評・講評はありません。

妹へおくる手紙の談話

疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。

まだ投稿はありません。

話題を投稿する

妹へおくる手紙に寄せられた作品

詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。

まだ投稿はありません。

この詩に作品を寄せる