解體
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食べものの聯想を添へながら人を訪ねる癖があるとも言へる
ほんとうではあるが高尚ではない私なのである
私との交際は つきあはないことが得策なのである
主觀的なので誰よりもひもじい私なのである
方々の食卓に表現する食欲が 枯木のやうな情熱となつて生えてゐるのである
もうろうと目蓋は開いたままなのである
私の思想は死にたいやうでもある
私の體格は生きたいやうなのである
私は 雨にぬれた午後の空間に顏をつつこんでゐるのである
身を泥濘に突きさして私はそこに立ち止まつてゐるのである
全然なんにも要らない思想ではないのである
女とメシツブのためには大きな口のある體格なのである
馬鹿か白痴かすけべえか風邪のかの字にも値しない枯れた體格なのである
精神のことごとくが あるこうるのやうに消えて乾いてしまふた體格なのである
なんと言つたらよいか
私は材木達といつしよに建築材料にでもなるであらうか
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