桃の木
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時間 時間になると
爺さんごはんです
婆さんごはんですとこえがかかり
ふたりの膝元にはそれぞれの
古びた膳が運ばれて来るのだ
膳はいつもとぼけていた
米のごはんの外にも
思想の自由
言論の自由というような
あぷれげえるとかものっかってはいるのだが
なんのかんのと言えばすぐにも
だまって食ってろとやられる仕組みの
配給だけがのっかっているのだ
爺さん婆さんはだまって
その日その日の膳にむかい
どこまで生きるかを試めされているみたいに
配給をこづいてはそれを食うのだ
ある日の朝のことなのだ
膳になるにはまだ早かった
庭には桃の花が咲いていた
爺さんも婆さんも庭へおりると
腰の曲りをのばしたりしていたのだが
天に向って欠伸をした
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