沈める星

横瀬夜雨

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花は根になる春の暮 かへらぬ吾子の魂を 櫻が下の墓に 呼びし涙は乾かじな 朝明の名殘みだれたる ちぬの浦曲の虚舟 沈める星の光見れば 思ひよ空にさわぐらむ 靜かにそゝぐ水にすら 地ぬらさじと心して 葬りにけむ春くれて 山時鳥鳴かんとす 白露しげき秋の夜は 軒の褄なる燈籠の 淡き光に誘はれて おもかげにして歸らんに なれし添寢の手枕に 生けりと見しは夢にして 柔肌凍る地の下の 暗きに吾子はかくれたり   ~~~~~~~

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