その夜更けて

横瀬夜雨

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水ほの白き湖の 汀の櫻花散りて 嫁ぐか君は筑波根の 八重立つ雲の奧深く 蘭麝馨れる閨の戸に 尾呂の鏡を手にすれば 影に溺るゝ山鳥の 頬に紅の色潮すを 花やかなりし獨寢の 夢の浮橋中絶ちて 丸がれ易き黒髮に 瑠璃の簪かゞやかし 歸ぐかあはれ月波根の 群立雲の遠方に 山影落る湖の 浪間の月を形見にて しるしなき戀をもするか夕されば ひとの手卷きてねなん子ゆゑに   ~~~~~~~

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