馬場孤蝶先生

与謝野晶子

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わたしの孤蝶先生は、 いついつ見ても若い方、 いついつ見てもきやしやな方、 品のいい方、静かな方。 古い細身の槍のよに。 わたしの孤蝶先生は、 ものおやさしい、清んだ音の 乙の調子で話す方、 ふらんす、ろしあの小説を わたしの為めに話す方。 わたしの孤蝶先生は、 それで何処やら暗い方、 はしやぐやうでも滅入る方、 舞妓の顔がをりをりに、 扇の蔭となるやうに。

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