春より夏へ
本文の表示
八重の桜の盛りより
つつじ、芍薬、藤、牡丹、
春と夏との入りかはる
このひと時のめでたさよ。
街ゆく人も、田の人も、
工場の窓を仰ぐ身も、
今めづらしく驚くは
隈なく晴れし瑠璃の空。
独立つ木も、打むれて
幹を出す木も枝毎に
友禅染の袖を掛け、
花と若芽と香り合ふ。
忙しき蝶の往来にも
抑へかねたる誇りあり、
ただ一粒の砂さへも
光と熱に汗ばみぬ。
まして情に生くる人、
恋はもとより、年頃の
恨める中も睦み合ひ、
このひと時に若返る。
ああ、またありや、人の世に
之に比ぶる好き時の。
いでや短き讃歌も
金泥をもてわれ書かん。
ログインすると、お気に入り登録や選集への追加ができます。
ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。
春より夏への談話
疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。
まだ投稿はありません。
春より夏へに寄せられた作品
詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。
まだ投稿はありません。
批評・感想 0
作品から読み取ったことや、自分の中に生まれた感覚をまとまった文章で残す場所です。
まだ解釈・感想はありません。
ログインすると解釈・感想を書けます。