厭な日
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こんな日がある。厭な日だ。
わたしは唯だ一つの物として
地上に置かれてあるばかり、
何んの力もない、
何んの自由もない、
何んの思想もない。
なんだか云つてみたく、
なんだか動いてみたいと感じながら、
鳥の居ない籠のやうに
わたしは全く空虚である。
あの希望はどうした、
あの思出はどうした。
手持不沙汰でゐるわたしを
人は呑気らしくも見て取らう、
また好いやうに解釈して
浮世ばなれがしたとも云ふであろ、
口の悪るい、噂の好きな人達は
衰へたとも伝へよう。
何んとでも言へ……とは思つてみるが、
それではわたしの気が済まぬ。
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