楓の芽
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やさしい楓の枝、小枝、
今、伸ばしはじめた
紅い新芽、
柿右衛門の手法と
芸術境を
正に此の楓は知つてゐる。
かはいい小鳥の足とても、
こんなに繊細な
美くしさは持つてゐない。
珊瑚の小枝は是れよりも剛く、
紅い糸状の海草の或物は
是れに似て、併し柔軟に過ぎる。
楓の紅い新芽よ、
そなたのみである、
花と若葉の多いなかに
繊麗深紅の一体を立てて、
そのつつましい心と姿で
四月の太陽を讃めるのは。
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