与謝野晶子

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甥なる者の歎くやう、 「二十越ゆれど、詩を書かず、 踊を知らず、琴弾かず、 これ若き日と云ふべきや、 富む家の子と云ふべきや。」 これを聞きたる若き叔母、 目の盲ひたれば、手探りに、 甥の手を執り云ひにけり、 「いと好し、今は家を出よ、 寂しき我に似るなかれ。」

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